Goldのブレイクアウト
- 早速ゴールドで使うブレイクアウト手法の詳細をお伝えしていきます。 最初に狙う形をお伝えすると、1時間足で2回目以降の高値更新を狙ってエントリーをしていきます。 例えば、次のような感じです。https://app.screencast.com/sAruwK1KlLgip
- 通常、ブレイクを狙う手法は、何度か反応している場所を抜けた瞬間にエントリーを狙っていきますよね。 ですが、この手法はブレイクする手前から入って、ブレイク初動の大きな動きを取りに行きます。https://app.screencast.com/EZXIpcBjVrbC2 ここを狙うことで、ブレイクした瞬間のダマシを減らせるので、失敗しづらくなるのです。 では、ここからはこの手法の詳細をお伝えしていきます。
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(1)環境認識
- まず、環境認識ですが、これは4時間足を使います。https://app.screencast.com/FdfzRo7uE8MXp例えば、買いでブレイクを狙う場合は、4時間足で上昇の流れが出ている時を狙います。 相場参加者の目線が同じ方向へ向いている方が、ブレイクした時の力が強いので、成功する確率が高まるからです。 「じゃあ、上昇の流れが出ているって、どこまでの状態を言うの?」って感じたかもしれません。
- まず、明らかに上昇トレンドが出ているような状態は、当然ですが狙っていきます。 例えば、次のような感じです。 上昇トレンドの時は、相場参加者の目線は買いに傾いているので、このような状態でブレイクを狙うと成功率が高くなります。
- あとは、下落トレンドから転換して、上昇の流れが出始めた時も狙っていきます。 例えば、次のような状態です。https://app.screencast.com/j04qxLa5BowBF この場合、戻り高値を上抜けたことで相場参加者の目線は買いに傾きます。 また、4時間足で戻り高値を抜けてくると、1時間足では上昇トレンドになっていることがほとんどなので、ブレイクの成功確率も上がります。
- 一番判断が難しいのが、次のような状態になっている時です。 大きく見ると上昇トレンドなのですが、4時間足だと押し安値を下へ抜けて、微妙な位置でレンジっぽくなっている状態です。 https://app.screencast.com/pszvwioNIp3Deこういう場合だと、トレンド転換しているので売り目線になっている相場参加者もいます。 よって、大きな流れを見て「上昇トレンドだ」と判断する人と、直近の流れを見て「下落トレンドに入った」と判断する人がぶつかり合うような場所になります。 こういう場所では、勝てないこともないのですが、失敗する可能性が高いため、トレードはしないのが無難です。 エントリーをするにしても、せめて押し安値の箇所をしっかり上抜けてきてからにしましょう。 例えば、次のようなチャートになります。https://app.screencast.com/anDNL7tvwQByK本来であれば、押し安値を下へ抜けたらトレンド転換しているので、その場所で戻り売りが入って下落していくはずです。 それなのに下落していかないということは、買いの力が強い証拠です。 この状態になると、「トレンドが転換した」と判断して売りを狙っていた人たちも、「あれ? 下がると思ったのに下がらない。もしかして買いの力が強いかも?」と考え直し、売りをやめてきます。 その結果、相場参加者の目線が上方向へ一致するので、買いが入りやすくなります。 このような状態になってからブレイクを狙っていくと、失敗する確率を減らせます。 よって、ブレイクの成功率を高めるには、上昇の流れが出ていて、相場参加者の目線が一致した時に狙っていくのがポイントです。
(2)エントリーを狙う形
- 次にエントリーを狙う形ですが、これは1時間足で2回目以降の高値更新を狙います。例えば、次のような形です。
なぜ2回目以降の高値更新を狙ってトレードしていくのかというと、逆張り売りのポジションが溜まっていき、ブレイクした時に損切りが一斉に出て、大きく伸びやすいからです。例えば、今回の場面では、最初に高値をつけた時に反転したことで、「この高値が意識されているんだな」と相場参加者に認識されます。そうなると、次に同じ位置までレートが来た時に、①この高値が意識されて買っている人たちの利確が出る上に、②逆張りで売りも入ってくるので、もう一度下がっていきます。
- そして、本来であれば、ここから下がってトレンドが転換していくのですが、そうならずに下げ渋り出すと、逆張りで売っている人たちは「下がると思ったのに下がらない。買いの力が強いかも」と判断して、決済をし始めます。また、なかなか下がらない状況になると、他の相場参加者も「なかなか下がらないということは、買いの力が強いんだろうな」と気づき始めてきます。
しかも、4時間足でも上昇の流れが出ている状態なので、なおさらこの心理が働きやすくなります。 - こうなると、相場参加者の目線が上方向へ揃い出すので、上昇しやすい環境が出来上がります。
上昇しやすい環境が出来上がると、逆張りで売ってくる人たちがさらに減り、新規の買いも入ってくるため、ブレイクへとつながっていきます。今回紹介している手法も、この特性を利用してトレードしていきます。 - では、この後の動きを見てみましょう。
ブレイクして伸びていきました。ゴールドの場合、ボラティリティがあるので、ブレイクをするとそのまま大きく上がることが多いです。多分、ゴールドをトレードしている人であれば、この通貨の爆発力を十二分に知っていると思います。 - また、このブレイクを狙う時は、なるべくはっきりした形を狙うのがポイントです。
はっきりした形が出ることで、誰が見てもその高値が意識されていると分かるので、多くの相場参加者が同じ行動を起こしやすくなります。同じ行動を起こしやすいということは、それだけブレイクする確率も上がるので、なるべくはっきりした形を狙うのが、失敗しづらくなるコツです。
(3)高値が揃う位置はどこまで見るのか
- 今回お伝えしているブレイクの手法では、2回目以降の高値更新を狙うのですが、高値の位置が微妙にずれることもあります。例えば、次のような感じです。
この画像を見ると、左側の高値よりも右側の高値の方が上にあります。ただ、右側の高値は上ヒゲになっていますよね。こういう場合は、トレード対象になります。なぜなら、「ヒゲになった」ということは、高値を更新しようとしたけど失敗した合図になるからです。よって、これを見た相場参加者は「この高値の場所が意識されているんだな」と認識します。これによって、逆張り売りのポジションはより多くたまり、ブレイクをした時に大きく動きやすくなります。そうなれば、ダマシが起きる確率が減って、利益も伸ばすことができます。そのため、高値の位置がずれていても「ヒゲになっていた時」は、エントリーを狙っていきます。
- これ以外の、高値が揃っていない場面は、次のようになります。
この場合、左側の高値よりも右側の高値の方が上にありますよね。しかも、右側の高値が少しですがローソク足の実体で左側の高値を抜けています。こういう場合は「高値を更新してブレイクした」とみなすので、次にこの位置まで来たとしてもエントリーはしません。 このような中途半端な高値更新をすると、「これはすでにブレイクをしている」と考える人と、「まだブレイクをしていない」と考える人が出てくるので、相場参加者の目線にズレが出てきます。この状態でもう一度同じ場所に来ても、大きなブレイクが起きにくいため、トレードをしてもあまり伸びずに戻ってくることが多いです。
- そのため、実体で高値を更新したような場合は、
今度はそこが「最高値の基準」になります。そして、その1〜2回目以降の高値更新を狙います。今回の場面だと、基準の位置が変わった後の動きを見ると、同じ場所にもう一度レートが来た時に、実体でブレイクしていますよね。こうなったら、今度はこの位置が「最高値の基準」になるので、ここから2回目以降の高値更新を狙っていきます。
- また、ブレイクを狙う基準の高値に、ほんの少し届かずに下がる場合も出てきます。 例えば、次のような感じです・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こういう場合、左側の最高値でブレイクを狙ってくる人、右側の高値でブレイクを狙ってくる人、この2種類の相場参加者に分かれるので、ブレイクのタイミングがずれて中途半端な動きになりやすいです。そのため、この場面ではブレイクしていますが、トレードは見送ります。
- ただし、基準となる高値の位置に届いていなくても、その場所が「キリ番」の時はトレードをしていきます。例えば、この画像で右側の高値がキリ番で反発していたとしましょう。
この時に左側の高値を見ると、上ヒゲになっていますよね。つまり、左側の高値ではキリ番が相場参加者に意識されて下落したということになります。キリ番は全ての相場参加者に意識され、レジスタンスとして機能するので、こういう場合はトレードをしていきます。
- 以上が高値の位置に関するエントリーの基準になりますが、まとめると、①高値の位置が揃っている状態、②少しずれていてもヒゲになっている状態、③少しずれていてもキリ番で反発している状態。この3つだけを意識してブレイクを狙っていけば大丈夫です。
エントリーの仕方
- 環境認識と、エントリーすべき形がわかったら、最後は「エントリーの仕方」になります。このブレイク手法でエントリーをする時は、1時間足と5分足に移動平均線を加えます。移動平均線なしでもできますが、チャートを読む力が必要になります。ここの判断をできる限り簡単にするために、移動平均線を使います。そして、使う移動平均線は SMA2本以上 です。これを1時間足と5分足に表示させます。この状態を作った上で、ブレイクで狙う形を1時間足で作ったら、エントリーの大前提として、1時間足のMAで反発したのを確認します。例えば、次のような感じです。
- この状態を作ったら、5分足へ切り替えてエントリーを狙っていきます。
5分足でのエントリー方法は、以下の3パターンです。
①MAで反発を確認してからエントリー
→ 1時間足と同じ感じで押し目を狙うような形で入るので、一番わかりやすいです。
②5分足のMAを上抜けてきたらエントリー
→ これは、5分足のMAで押し目を狙っていたけど、反発せずに下抜けた後に使う方法です。
→ 少し横ばいが続いて、下がらなくなり、MAの傾きが平行になってきた時にエントリーします(クランベルの法則的な発想)。
※エントリータイミングは、ローソク足の確定足がMAを上抜けた時です。
③MAを使わず、チャート形状からエントリー
例えば、5分足で短期的に上昇トレンドを作ってから、押し安値まで下がってきている。そこでダブルボトムを作って反発を始めているようなケースです。
サポートラインなどで反転の合図(ダブルボトム)が出たらエントリーします。
決済方法について
エントリーをしたら、次は決済になります。しかし、ここに関しては利確や損切りの感覚が人によって異なります。そのため、自分に合った値幅を決めてトレードをするのが一番です。
- 参考までに、私の場合について簡単に解説します。
- まず、私の場合は損切りが -100pips 〜 -200pips となっています。ゴールドの場合はボラティリティが大きいため、決済の値幅も大きめに取っています。