
大口投資家が狙ってくる場所
大口投資家が必ず狙ってくる場所を正確に特定することはできません。しかし、大衆心理を踏まえて「狙われやすい場所」を推測することは可能です。
FXは相対取引で成り立っており、買い注文と売り注文がぶつかることで市場が動いています。つまり、買い手がいなければ売りは成立せず、その逆も同じです。
大口投資家は資金量が大きいため、自分の注文とは反対側の注文が多く集まるポイントでなければ、自分の取引によってレートが大きく動いてしまいます。そのため、彼らが狙いやすいのは「注文が集中している場所」だと考えられます。
注文が集まりやすいのはどこか?
-
強いサポートラインやレジスタンスライン
-
キリ番(例:100.00、150.00などの節目)
これらのポイントは多くのトレーダーが意識するため、注文が集まりやすい傾向があります。そのため、こうした場所を狙うことで自分の注文が有利に約定しやすくなります。
例えば、もし自分が大口投資家で売りを仕掛けたい場合、明確なサポートライン付近から売りを入れることが考えられます。
なぜなら、そのラインには反発狙いの買い注文や逆張りの成行買いが多く集まっているからです。大量の売り注文を出しても、多数の買い注文がぶつかるため、不利な約定を避けやすくなります。
また、サポートラインの下には次のような注文が並んでいます。
-
既に買っている人の損切り注文
-
指値買いを狙っている人の損切り注文
-
成行き買いの損切り注文
-
ブレイク狙いの売り注文
大量の売り注文でサポートラインを下抜けると、これらの注文が一斉に発動し、利益を伸ばしやすくなります。
逆にサポートライン付近で買いたい場合、一度売りを入れて意図的にサポートラインを割らせ、大量の損切り注文やブレイク狙いの売り注文を誘発。その後、売ったポジションを買い戻しつつ新規の買い注文を入れることで、不利な約定を防ぐことができます。
大口投資家の動いた痕跡
大口投資家が資金を投入した形跡は
チャートの基本的な動きとして、、サポレジやキリ番以外にも「押し安値」や「戻り高値」といった高値・安値の更新ポイントにも現れます。
1大口が注文を入れて価格が動き出す2上級者がそれに気づいて追随3中級者参入4初心者参入
という流れが多く見られます。したがって、上昇や下降の起点となったポイントは、大口投資家が動いた痕跡とみなせます。
たとえば、トレンド転換の際に「押し安値を割ったら転換」といったセオリーがあるのは、大口が損切りを余儀なくされ、買い手がいなくなることで流れが変わるからです。
因みに、買いや売りの起点は押し安値や戻り高値以外にもレンジをブレイクさせた安値や高値もそれにあたると思います。
大口投資家の動きを生かすには
大口が参入しそうな場所をある程度イメージできれば、それをトレード戦略に活かすことができます。
-
たとえば「自分が損切りした直後に大きく上がる(下がる)」という経験が多い場合、大口の仕掛けに巻き込まれている可能性があります。その場合、従来の損切りポイントをエントリーポイントに変えると、大口と同じタイミングで入れるかもしれません。
-
また、大口が動いたと思われる起点を見極め、「その起点を割るまでは買い(売り)中心で攻める」といった戦略も有効です。