売りと買いのタイミング

FXでトレードをしていると、「買いはやりやすいけど、売りはやりにくい」といったように、微妙なやりづらさを感じたりしていませんか?実はこれにはチャートの波形が関係しています。
本来チャートの形は上下対称だと思いがちですが、実際には上昇と下落では、微妙に動きが異なるのです。ここを理解するだけでもトレードの精度はかなり変わってきます。
売りと買いでタイミングが変わる理由は?
FXでは、売りと買い両方からエントリーするのが普通ですが、タイミングが変わる事が多いです。その主な理由に、チャートの波形が違うからです。一見、FXのチャートは上下共に同じ形で動いているように見えます。
しかし、実際のチャートでは上昇と下落のチャートは、波形が微妙に変わります。例えば、以下のチャートを見てみてください。
上昇の波形
下落の波形
実は上昇と下落のチャートでは、押し目の部分と戻りの部分の波形に違いが出やすいのです。
例えば、上昇しているチャートの押し目の部分に注目するとちょっともみ合ってから上昇していってますよね。
次に下落しているチャートの戻りの部分に注目するとあまり揉み合わずに下落していっています。
どちらかと言うと売りの方がダウ理論に沿ったセオリー通りの波形に近いですよね。
つまり売りと買いでタイミングが違います。
押し目買いをする時は、少し待ってからエントリーをすると含み損をあまり抱えずにトレードができます。
逆に戻り売りをする時は、そこまで待たずにエントリーをしても、含み損をあまり抱えずにトレードができます。
例えば、今回のチャートであれば、買いのタイミングはダブルボトムを作るぐらいまで待ってからエントリーをする。
逆に売りであれば、1本陰線が出てからエントリーをする。
こんな感じでエントリータイミングを少し変えるだけでも、上手くトレードができる確率が上がります。
エントリーの時間軸を買いと売りで変えるのもアリ
更にこの方法以外にも、エントリーする時の時間軸を売りと買いで変えるのも1つの手です。
例えば、短期のデイトレードをする場合、買いでエントリーをする時は、1分足でエントリーしていたのを5分足でエントリーをするようにする。
逆に売りでエントリーをする時は、1分足でエントリーをしていくのです。
これをやることで、売りと買いのエントリータイミングを下落と上昇のチャート波形に合わせることができます。
より詳しく
①買いの場合
例えば、以下のチャートは15分足なのですが、黄色マル辺りで買いエントリーを狙っているとしましょう。
この時にサポートラインで反発しているのですが、ここですぐにエントリーはせずに5分足で値を固める動きが出るまで少し待ちます。
今回の場面を5分足で見ると、以下のようになっていました。
こうなると、反転のサインが出始めているので、ここから1分足でエントリータイミングを見ていきます。
この時の場面を1分足で見ると、以下の画像の黄色マルの位置です
この位置だと、短期で下落トレンドを作って少し強めに下がってきているので、すぐには入りません。
そして、その後の動きを見てみると、一旦レートが上昇した後に、もう一度下がってきていますよね。
一瞬安値を更新したのですが、下ヒゲになっているので、逆三尊の右肩が意識されている証拠です。
しかもその後に反発をして、逆三尊の右肩でダブルボトムを作っています。
ここでも更にチャートパターンを作って、上昇する根拠がより多く揃ったので、この場所で買いエントリーをしていきます。
買いの場合、このような感じで、買いのポイントに来たとしても、少し待ってからエントリーをしていきます。
②売りの場合
次に売りの場合ですが、以下の15分足チャートの黄色マル辺りで売りを狙っているとします。
売りに関しては、ポイントに来て反転し出したら、あまり時間を掛けずに下げていくことが多いので、すぐに1分足へ変えて、
エントリーを狙っていく事が多いです。
今回の場面で1分足へ変えると、以下のようになっていました。
この場合だと、
レジスタンスラインを上へ抜けているのですが、その辺りの動きを見てみると、徐々に高値を切り下げています。
この時点で上昇する力が弱っているのがわかります。そして、レジスタンスラインを下へ抜けてきた後にもう一度上がってから下がっています。
もし、より安全に行くなら、1分足の押し安値を下へ抜けてからエントリーをしていきます。
ただし、売りの場合は、売りのポイントに来るまでにはっきりと上昇トレンドを作っている時は少し待ちます。
待たずにエントリーをしてしまうと、短期の上昇の流れに飲みこまれて損切りになりやすいからです。
こういう場合は、少し待って、ダブルトップを作るなどしてからエントリーをするようにしています。
このような感じで、最終的には1分足でエントリーをするのですが、そこに至るまでに使う時間軸を買いと売りで変えることが多いです。
ただ、この違いは、短期のトレードが一番影響を受けやすく、長期のトレードになるとあまり影響は受けないです。
その為、1時間足以上のデイトレなら、そこまで気にする必要はないと思います。